看護師によるコンチネンス外来

毎日気持ちの良い排泄ができていますか?
気持ちの良い排泄は身体と心のバロメーターです。生活習慣を変えることで、気持ち良い排泄を毎日おくることができます。

たとえば、このような症状でお悩みではありませんか?

コンチネンス外来

  • おしっこが近い、出しにくい、咳やくしゃみで出てしまう
  • 便秘、下痢をしやすい
  • 尿や便をがまんできない
  • 何かが下がってくる感じがする
  • すっきりしない
  • 尿、便が近くて困る
  • 夜中に尿意で何度も起きる
  • お腹に力を入れないと尿が出しにくい
  • 膀胱炎をくり返す
  • 下剤が無いと便が出ない

排泄はタブー感が強く、公の場で語られることがあまりありませんし、排泄について正しい知識を得る機会はめったにありません。しかし、頻尿、尿失禁、便秘、下痢、過敏性腸症候群など、排泄の悩みや障害を持つ方は大勢います。正しい知識を持つことで、予防ができる排泄障害もあります。更に腸内環境を健康に保つことで、生活習慣病やがんなどを予防できることがわかってきています。

タブー視されがちな排泄障害について正しい知識と対応法を理解してもらい、排泄障害を持つ女性の方々に多くみられる骨盤臓器下垂や、脱の早期発見を促し快適な生活がおくれるよう支援いたします。
また、認知症や年のせいとあきらめている症状もケア方法の改善によって快適な生活がおくれるよう支援いたします。

コンチネンスとは

排尿や排便が正常の状態を表す言葉を英語で「continence(コンチネンス)」と言います。日本語に訳すと「禁制」です。「失禁」は禁制の反対語で、意識しないであるいは意志に反して尿や便が漏れる状態をさす言葉で英語では「incontinence(インコンチネンス)」と言います。しかし、尿や便が漏れるだけでなく、出にくいのも大問題です。

当診療科は尿や便の失禁だけではなく出せなくて困っていることも含めて排泄障害ととらえ、対処方法を考えます。

また、子宮脱などの骨盤臓器脱の対処方法も考えます。

当院の外来の特徴

  1. 専門の看護師が患者さんの悩みを丁寧に伺い、専門的な知識でケアや指導を行います。
  2. 患者さん個人に合わせた生活指導を提案します。
  3. 手術等が必要な場合は、信頼できる病院へ紹介します。

外来担当の紹介

西村かおる

西村かおる

西村かおる  [ニシムラ カオル]
(NPO法人 日本コンチネンス協会 会長)

1979年 日本三育学院カレッジ看護学科卒業、1982年東京都公衆衛生看護専門学校保健学科卒業、同年東京衛生病院に訪問看護婦として勤務、1986年英国サセックス州ブライトン・ポリテクニックにて地域看護を学ぶ。
1987年 英国でコンチネンスアドバイザーについて、失禁看護を学ぶ。
1990年 東京都杉並区にコンチネンスセンター(排泄ケア情報センター)開設。
現在コンチネンスジャパン株式会社専務取締役、日本コンチネンス協会会長、北里大学病院(泌尿器科)非常勤勤務、近森病院非常勤勤務、沖縄アドベンチストメディカルセンター非常勤勤務、北里研究所病院コンチネンスクリニック非常勤勤務。

富田なおり

富田なおり  [トミタ ナオリ]
(コンチネンス外来専任看護師)

2001年 おもと会沖縄看護学校卒業、同年アドベンチスト メディカルセンター入職。
2012年よりコンチネンス外来担当西村かおる氏を師事し排泄ケアを学ぶ
日本コンチネンス協会認定排泄ケア専門員、コンチネンスリーダー

コンチネンス外来のよくある質問

咳やくしゃみをするとおしっこがもれるのですが、どうすればいいですか?

多くの場合、体重が増えたり、出産等によって尿の出口を閉めるために支えている筋肉が下がったり、緩んだために起こります。腹圧性尿失禁といいます。
減量、膣や肛門を閉める体操(骨盤底筋体操)で症状を軽減することができます。また、症状がひどいと手術をして改善する方法もあります。

おしっこがしたくなると、トイレまで我慢できないことがあります。

膀胱が過敏になり少しでもおしっこが溜まると尿意をもよおす状態です。過活動膀胱といいます。
トイレの回数が自然と多くなり、膀胱に充分おしっこを溜めないため、さらに膀胱が小さくなり悪循環となります。膀胱訓練(尿を我慢する訓練)や骨盤底筋体操(膣や肛門を閉める体操)で治おることもあります。また一時的に膀胱をリラックスさせるお薬を飲むこともあります。

おしっこが出しにくく、気がつかないうちに漏れることがあります。

腹圧性尿失禁の重症化、あるいは尿を出すための通り道である尿道が上手くひらかないため、膀胱の中に尿がたくさん溜まっている状態です。バケツの中のお水が満杯になってあふれ出ているのと同じです。溢流性尿失禁といわれます。
導尿(人工的に尿を出す方法)やお薬での改善法や手術などの治療法があります。

尿が近くて、夜ぐっすり眠れません。

夜2回以上、トイレに目が覚める状態で、それを苦痛に感じてお悩みの場合、夜間頻尿と言います。
夜間の水分摂取量が多かったり、膀胱の容量が小さいことなどが原因です。一日の水分量を調節したり、夜寝る前の水分量を減らし、膀胱の容量を増やす膀胱訓練(尿を我慢する訓練)で改善を図ります。また、血圧をコントロールしたり、日中に運動をすることも効果があります。

夕方になると何かが下がってくる感じがしたり、入浴時にピンポン玉のようなのが股間に触れます。

体重増加や出産などにより、膀胱と子宮を支える骨盤底筋という筋肉がダメージを受けてしまい、支えきれずに下がってきています。そのため膀胱や子宮、直腸などが股間近くまで降りてきている状態です。ペッサリー(膣内に装着する伸縮性の器具)を使用したり、落ちてきた臓器を持ち上げる手術などがあります。

骨盤底筋体操はどのようにすれば良いですか?

骨盤底筋とは骨盤の内側にある臓器(膀胱、子宮、直腸など)を支えるハンモック状の筋肉です。出産や体重増加などでダメージを受け、放置しておくと尿漏れや骨盤臓器脱などの症状を引き起こします。しかし、トレーニング等で回復可能な筋肉でもあります。

まず、身体の力を抜いてリラックスします。
ゆっくり肛門と膣を閉じ、締め上げるように力を入れます。(お腹の力を抜き、呼吸を普通に行います)開閉が自覚できるのであれば、原則として速く締めるのを5回、その次に閉めたままで3~5秒保つ状態を5回。これを1セットとして1日10セットを目安に行います。

骨盤底筋体操は好きな時に、好きな姿勢で好きな場所で行えますのでお試しください。
専門外来では正しい締め方をおひとり、おひとりの筋力にあわせて指導いたします。

外来受診について

完全予約制となります。事前に下記の専用番号にてご予約ください。

※看護師による専門外来ですので自費診療となります。